セロトニンとメラトニンのまとめ|不眠症改善の鍵はトリプトファン!
朝スッキリ目覚めたい!
しっかり寝て疲れを取りたい!
そんな睡眠に関する悩みを持つ人って、すごく多いですよね。
人それぞれ原因はありますが、ほとんどの場合、
セロトニンとメラトニンというホルモンが正常に働いていないのが主な原因です。
セロトニン・メラトニンとは何なのか?
どうすれば正常に機能するようになるのか?
効率的に食事等で摂取することは可能なのか?
過剰分泌などによる副作用はないか?
様々な観点から睡眠の鍵を握るホルモンについてチェックし、まとめてみました。
幸せホルモン?!セロトニンとは?
セロトニンは、よく「幸せホルモン」なんて呼ばれています。
心を落ち着かせてくれるという効果や、前向きになれるという効果、朝スッキリ起きられる、自律神経のバランスを整えてくれる、ストレスに強くなれる、など精神的にいろんな効果が表れることから幸せホルモンなんて呼ばれているんですね。
セロトニンが減ると…
逆に、セロトニンがしっかり分泌されないと、ストレスに弱くなったり、情緒不安定になったり、不眠や過眠の原因になったりと、様々な不調が症状として表れるようになります。
セロトニンが直接睡眠に作用するわけではないのですが、セロトニンの分泌が減ったり、正しく機能しなくなることで、結果的に不眠の原因になることが分かっています。
セロトニンがきちんと分泌されていれば、夕方から夜にかけて「メラトニン」というホルモンが生成されます。
睡眠ホルモン?メラトニンとは?
一般的には、夜遅くなると眠くなりますよね。
これは、体内でメラトニンが分泌されたことによる影響です。
メラトニンにも様々な効果がありますが、主な効果は「入眠の準備」です。
脈拍や体温、血圧などを低下させ、体を眠りにつきやすい状態にしてくれるんですね。
逆にメラトニンが少ないと、体の入眠準備が不十分なため、睡眠の質が低下します。
不眠症や寝ても疲れが取れないなどの悩みを抱えている場合、
このメラトニンが少ない可能性が高いんですね。
メラトニンが減少する原因
メラトニンが減少する原因は様々なものがあります。
実はメラトニンは18歳をピークにその後は減少していく傾向があります。
つまり、規則正しい生活を心がけていても、残念ながら睡眠の質は低下してくんです。
睡眠の質を上げるための工夫をしないと、どうしても睡眠不足を感じやすくなるんですね。
もちろん、加齢以外にもストレスや不規則な生活など様々なものがあります。
特にブルーライトや強い光を夜に浴びると、メラトニンの分泌が減ることも分かっています。
(よく、寝る前のPCやスマホの操作は控えた方が良いと言いますよね)
メラトニンの分泌を増やすには?
睡眠の質を向上させるには、メラトニンの適切な分泌が不可欠です。
メラトニンが正しく分泌されていれば、より良い睡眠を得ることができます。
上でも軽く触れましたが、通常夕方から夜にかけてメラトニンが分泌されます。
実は、そのメラトニンの元となるのがセロトニンです。
ですので、セロトニンの量が少ないとメラトニンが生成されなくなるため、
睡眠の質を上げるには、セロトニンが正しく分泌されている必要があるんです。
セロトニンの分泌量を増やすには?
じゃあどうすれば、セロトニンが正しく分泌されるようになるのか?
これまた、セロトニンの元となる成分があります。
それが「トリプトファン」です。
トリプトファンは食事やサプリメントなどから摂取することができます。
逆に言うと、トリプトファンがきちんと摂取できていないと、セロトニンの分泌が減り、
結果、メラトニンが生成されなくなるため、睡眠の悩みを抱えることになるんです…。
トリプトファンはアミノ酸の一種なので、タンパク質を摂取するとトリプトファンが摂取できます。
このタンパク質というのは、動物性タンパクでも植物性タンパクでもOKです。
また、トリプトファンですが、1日の摂取目安量は体重1kgあたり2mg〜4mg程度です。
体質や体調などで個人差はありますが、健康な状態であれば、
体重1kgあたり2mg程度で十分です。
ですので、体重が60kgであればトリプトファンは120mg摂取すれば十分ということになります。
このトリプトファンが豊富に含まれる食材の一例は以下の通りです。
※ いずれも100gあたりに含まれる量
豚肉・鶏肉 | 250mg前後 |
お米 | 100mg前後 |
鮭・カツオ・マグロ | 300mg前後 |
あずき・インゲン豆・納豆 | 200mg〜250mg |
大豆 | 520mg |
この通り、トリプトファンは様々な食材にかなり豊富に含まれています。
ある程度バランスの良い食事を心がければ、トリプトファンが不足することはまずありません。
ちなみに、このトリプトファンは糖質やビタミンB6等と一緒に摂ると吸収力が上がります。
糖の代表格は炭水化物ですね。
ビタミンB6は鮭などの魚類や脂の少ない鶏の胸肉・ササミなどに含まれています。
また、バナナはビタミンB6と炭水化物の両方を含んでいますので、
食後のデザートなどにバナナを食べるのもありかもしれませんね。
質の良い睡眠をとるためには、メラトニンの存在が欠かせません。
そのためには、トリプトファンをしっかり摂取して、朝セロトニンをしっかり分泌させ、
夜にセロトニンからメラトニンを合成させることがとても重要です。
また、セロトニンを減らさない努力もすごく大切です。
加齢はある程度は仕方ありませんが、朝日を浴びたり適度な運動を心がけるなどして、
しっかりとセロトニンを分泌させるように意識しましょう!